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『死の島/福永武彦』(福永武彦全集題10・11巻) [福永武彦]

『死の島』を読み終えました。

今回は、とってもとっても恥ずかしい読後感なので、さらっと読み捨てて下されば幸いです。

大学時代に読んだはずなのに、
福永武彦の作品の中で、最高傑作という思いは、ずっとずっと心の中にあったはずなのに、

忘れていた内容がかなり多いことにショックで、
その分新鮮に読めたこともあるのですが……複雑です。

そもそも、福永武彦を読むことになったきっかけは、憧れていた人が好きだった作家だったから。
その人に追いつきたくて、その人の好きな福永武彦・高橋和巳・武田泰淳をむさぼるように読みました。
その中で、福永武彦は自分自身本当に好きになり、
あるったけの文庫本を読み尽くしました。
ただ、その人のあとを追うことに必死で、
読後の余韻を味わう余裕もなかったのかもしれまぜん。
せっかく、あの地にいたというのに。
なんの偶然か、広島に来て『死の島』を読めた……そのことの意義を考える余裕もなく、
次の本次の本と読み急ぎ、その人のあとを追いかけるばかりでした。
結局追いかけることに疲れ、それっきり……まさに、青春のほろ苦い思い出です。

今回、初めて『死の島』を読んだようなほどの衝撃を受け、
萌木素子の暗さに吸い込まれそうになり、
下巻初めに、二人のうち一人が死んでしまったということに驚き(そんなことすら忘れていた!)、
最後の、萌木素子が霊安室に横たわっている描写に、思わず泣いてしまいました。
(私は本当にかつて読んだのか!?)

広島を体験したことの意味死の意味を、とことん突き詰めている。
そして、シベリウス
そして、ベックリン

もっともっと自分の中で昇華してから書くべきなのでしょうが、
いろいろな思い(思い出も)で、いつまでたってもまとまらない可能性も大きいので、
こんな言葉の羅列で、感想とお茶を濁しておきます。
(読みながら付箋を着けていたのですが、あまりにたくさんの付箋で、収拾がつかなくなってしまいました!!)

 

また、シベリウス理解の参考にもなりました。
この本のおかげで「トゥオネラの白鳥」の素晴らしさがわかりました。
この本のおかげで、シベリウスに惹かれてきました。

 

(スキンを変える頻度が……やはり、安定していないのかな?)

 

 


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『風土/福永武彦』(福永武彦全集第1巻)を読んで [福永武彦]

風土』を読み終えました。
人生・芸術・生と死・愛・孤独……こんな言葉自体に酔って読み耽った学生時代が蘇ってきました。
時代背景も違うので、このような文学作品(所謂「純文学」←死語?)は、今の時代には望むべくもないのかもしれません。
でも、今の時代にも「人生とは何ぞや」が文学の動機になるのならば、大いに鑑となるべき有り方の小説だと思います。

  人は、自分とは違った風土に憧れるも、結局は自分の風土に戻ってくる。
  人は、自分という孤独の中にしか住むことができない。
  その孤独を基準に、愛や芸術を語っている『風土』。
  そこにからめるベートーヴェン の「月光」。

「月光」を聴きたくなりましたが、
芳枝と三枝の愛を確かめるのを桂が立ち聞きした桂の回想シーンでは、
実は、ラヴェルのピアノ協奏曲第2楽章が自然と鳴っていました。
ああ、こういう切ないシーンにぴったりだ、と。

また、ところどころににボードレールの引用がありました。
「燈台」だったり「人間と海」だったり「旅」だったり。
以前、ムンクの絵に惹かれて買ったボードレールの『悪の華』が、参考書として役立ちました。
福永武彦とボードレールも、切っても切れぬ関係なので、
こうやって、小説とリンクさせてでも読んでいければいいなと思っています。


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福永武彦全集を読み始める [福永武彦]

本棚に並んだ福永武彦全集
いよいよ読み始めます!!
なんて気負うのも、すべてこれが全集のせい。
文庫本なら、寝る前の就眠儀式よろしく気軽に読めるのですが、
全集は分厚く、昔の岩波文庫のような薄紙をまとい、とても布団に入って読める代物ではありませぬ!!
だから、どうしても、きちんと座って、「さあ読書するゾ」という気負いが必要になってきます。
とりあえず、少しでも見栄えのする広告でブックカバーを作ってかぶせ、薄紙がいたまないようにして、第1巻「風土」を読み始めることにしました。

先日も書きましたが、福永武彦は大好きで、でも読み直すのは久しぶり。
本当に初恋の人と再会するドキドキ感があるのです。
(会いたい!でも、会ってがっかりしたらどうしよう……といった感じ)

でも、会うと決めた以上、ちゃんと会わねば!!
しっかり読むことにします。
(ドキドキ……)


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